ものごと決定の方法-最善策の追求にこだわり過ぎない

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効果に差はない

決定に時間をかける日本人

私が海外で働いていた時、外国人の同僚から言われたことがあります。
「日本人は、よく考えて、話し合って、後々問題が起こらないことを確認してからものごとを決定する。一方、私たちは、まず始めて、やりながら考える。」と。
これを聞いたときは、「だから、あなた方の仕事はトラブルが多い」と内心思ったのを今でも思えています。
でも今、私が同じように感じているかと言うと否である。
今のビジネス環境においては、「まず初めて、やりながら考える」方式の方がより適合していると思えることが増えてきた。現に、日本、日本人は、様々な分野で海外に後れを取っていることは事実である(もちろん、決断・着手が遅いことだけが原因ではないが)。

決断の方法
決断「どうする?どっちにする?」

最善策にこだわらない決定方法

そこで、私は、「最善策にこだわらない決定方法」を提案したいと思います。
決定すること自体に過度に時間をかけずに、早く着手する」ということです。

通常、何かを決定するプロセスは、以下の通りとなるでしょう。
①選択肢の収集→②選択肢の吟味→③選択肢の絞り込み→④選択肢の決定

決定プロセス
▲決定のプロセス


決定プロセスにおいて時間がかかっているのは、
②選択肢の吟味→③選択肢の絞り込み→④選択肢の決定と一気に行かずに、
1回目の②選択肢の吟味→③選択肢の絞り込みで選択肢を絞った後、
再度、②選択肢の吟味→③選択肢の絞り込みを経て、
④選択肢の決定に至っているからである。

そこで、1回目の②選択肢の吟味→③選択肢の絞り込みで一つに絞れなかった場合、残った選択肢は、どれを選んでも良いと考えるようにする、と言うのが私の提案内容です。
ちょっと乱暴に聞こえるかもしれませんが、1回目の吟味・絞り込みを適切に行っていれば、そこで残った選択肢に、大きなハズレは無いのです。

決断の方法 ものごとの決め方
▲私が提案する決定プロセス

私がこのように考える理由としては、以下の3つの理由があるからです。

①効果の差<再考にかける工数
残った選択肢とその中から選ばれた最善策との効果の差が、選択肢の中からベストワンを選び出すために必要な工数より大きくなるという保証はありません。1回目の絞り込みで残った選択肢間の差は、軽微なものになっているはずです。

効果の差は微小
▲残った選択肢の差は大きくない

②早期に効果を享受
早く決断し着手すれば、得られる効果はその分長く続きます。残った選択肢とその中から選ばれた最善策との効果の差が、これに匹敵するものでしょうか?

③リカバリーのチャンス
吟味・絞り込みで残った選択肢ですので無いとは思いますが、もし仮に他の選択肢が良くなってしまった場合、やり直す猶予がまだ残っています。もし時間いっぱいまでかけて最善策を選んだ場合、もはややり直しのチャンスは残っていません。

私が提案する決定プロセスは、すべての決定に適用していいものではないとも思います。これまで通り、熟考に熟考を重ねて結論を出すべき内容ももちろん存在します。 ただ、これまでのようにあらゆる決定に従来の方法を当てはめるのではなく、内容に応じて私が提案する決定プロセスを採用していくべきと思っています。

決断・決定 すばやっく
決断・決定のスピードアップ

最後に、一言。
「残った選択肢のどちらを選ぶんだ??」という問いに関しては、
私は、残った選択肢の内、思いついたのが早い方を選ぶようにしています。
(サイコロやコインで決めるのもいいと思います。)

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