問題解決の方法
1)問題解決、その前に
サラリーマンをしていると、日々、様々な問題に直面します。
・小さな問題から大きな問題まで。
・具体的に原因が分かっている問題から、原因を探し出すところから始めなければならない問題。
・まだ顕在化していない問題(課題)を洗い出さなければならなかったり。
・或いは、何だか分からないけど、もやっとした不安まで。
ここでは、これらを「問題」と呼ぶこととしますが、とにかく、私たちサラリーマンは、日々このような「問題」にさらされています。
残念ながら、この問題にさらされ続けて、委縮してしまいパフォーマンスが出せない、或いは、心を病んで会社に出て来ることができなくなる若手社員を数多く見てきました。
書店で売られているビジネス本には、様々な問題解決の手法が紹介されていますが、私の考えといたしましては、各論(個々の手法)に着手する前に、問題を「分解・整理」するところから始めていただきたいです。
2)まず問題の分解・整理から
それでは、以下、順を追って問題を分解・整理する方法を紹介したいと思います。
①手を止める
自分が問題にぶち当たったと思ったら、或いは、何らかの不安にさいなまれていると感じたら、まず一旦手を止めてください。
②問題を思い浮かべる
そして、頭の中に問題を思い浮かべてください。
具体的個々の問題の場合もあるでしょうし、自分の前に立ちはだかっっている大きな問題のもあるでしょう、或いは、もやもやした漠然とした不安感もあるでしょう。
とにかく、頭の中にそれをイメージしてください。
③問題を分解する
次に、②で頭の中に思い浮かべた個々の問題、大きな問題、漠然とした不安を分解していきます。
どんな問題、不安も、一見すると不可分な単体に見えますが、実はよく見てみるといろんな要素(パーツ)の集合体であることが分かります。
自分が直面している問題、不安を要素ごとに分解するのです。
これにより、どのような問題も単体では手に負えなかったものが、要素(パーツ)まで分解すると、個々は自分でも対処できるレベルまで下がっている問題も出てきます。
④問題を整理する
③で分解が終わったら、次に問題の要素を整理していきます。
問題の要素それぞれを以下の分類で仕分けします。
問題の各要素に付箋を貼っていくイメージです。
<分類の種類>
(1)自分で対処できる問題
(2)他の人の力を借りれば、対処できる問題
*他の人:例えば、同僚、上司、他部署の人、関係会社の人或いは顧客の担当者等
(3)時間がたてば対処可能な問題(=今現在はどうすることもできない問題)
(4)そもそも、解決できない問題
各分類に関して、説明します。
(1)自分で対処できる問題
これは、今現在の自分の知識、経験、技量で解決できる(と自分で思う)問題です。
最初の内は、自信をもって自分で対処しうる問題にしましょう。
慣れてきたら、冒険してちょっと背伸びするのもいいでしょう。
(2)他の人の力を借りれば、対処できる問題
次に、自分一人の力では対処できないが、周りの人の力があれば、解決できるであろう問題が、これにあたります。
「力を借りる」にもいろいろなパターンがあり、この要素の解決を全面的にその人にお願いすることもあるし、この要素に関して経験豊富な人からアドバイスをもらうこともあるでしょう。
或いは、すぐさま自分では対処できる人が思い浮かばなくても、対処しうる人を周りの人が知っているかもしれません。一人で悩まないように、と言うことです。
(3)時間がたてば対処可能な問題(=今現在はどうすることもできない問題)
今の所、人はまだタイムマシンに乗って過去や未来に行くことはできません。
時間を待たなければ、何も動かないこと、変わらないこと、或いは、ある一定期間が過ぎると、おのずと答えが出ること、選択肢が絞られること。
これらは、今悩んでも、考えても、どうすることもできません。(1)(2)の対応に力を集中しましょう。
(4)そもそも、解決できない問題
今、人知ではまだ解決できないようなこと(例えば、明日の天気を変える)や常識的に考えてできないこと(例えば、社内規則を即刻変更して、禁止事項を可能にする)が、これに当てはま有ります。
(3)と同様に、これに時間をかけても意味がありません。
⑤問題解決に着手する
問題の分解・整理が終わって初めて、(1)自分で対処できる問題および(2)他の人の力を借りれば、対処できる問題に着手していくわけです。
ここで、ビジネス本に書かれているような問題解決の手法(問題解決、ロジカルシンキング、データ分析等)を駆使していくわけです。
いかがでしたでしょうか?
問題や不安に直面しても、落ち着いてください。
まずは、手を止めて、問題を頭に思い浮かべ、問題を分解し、そして整理してください。
これをすることにより、問題の全体像が把握でき、冷静になることができます。
実は、この「冷静になる」ことが重要なのです。
この冷静さを得てから、じっくりと問題解決の手法を駆使していきます。
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