業務ミスの原因を知ってトラブルを減らす - 業務ミスの原因リスト

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業務ミスの原因リスト

オフィス業務でも予防対策は必要! - まずは原因を知ることから

わたくし普通のサラリーマンは、サービス業の事務職です。
オフィス内では、日々様々な問題・トラブルが発生します。
この問題やトラブルの為に、仕事が滞ったり、関係者に迷惑をかけたり、会社やお客様企業に対して損害を与えてしまうこともあります。
したがって、どんな事務所であれ、問題・トラブルの原因であるミスを減らすことが急務です。
工場や倉庫等のいわゆる「現場」では、ちょっとしたミスが人身事故につながる為、職場内に注意を呼び掛けるポスター等を掲示したり、安全の教育・研修を行ったり、現場の危険箇所にロープやカラーコーンを敷設したりして、しっかり対策をしています。
一方、オフィス(事務所)内では、どうでしょう?
確かに、オフィス内で人身事故は起こりませんが、その代わり、事務処理や顧客対応において、問題・トラブルが頻繁に発生しています。
私たちは、この「オフィスのトラブル」に対して、どれだけ予防対策をしているでしょうか?
「現場」で行われているように、「オフィス」においても、問題を発生させないための「危険予知」対策がもっと体系的に行われるべきでないかと思っています。
そこで、今回は、オフィス内で発生する問題・トラブル、特に業務ミスの原因を分類して、リスト化を試みました。
オフィスのトラブル(業務ミス)の原因を知っておくだけでも、ミスの削減につながります。
更に、業務ミスの原因を加味して手順書を策定したり、予め対策を策定しておけば、その効果はアップすることでしょう。

業務ミスの原因リスト

オフィスにて発生する問題・トラブルの原因は、大別すると6つに分類することができます。
①個人に帰属する原因
②職場に関係する原因
③ツールに関係する原因
④商品・サービスに関係する原因
⑤顧客に関係する原因
⑥環境に関係する原因

業務ミスの原因
▲業務ミスの原因

何か問題が起こった時、その原因は一つとは限りません。
複数の原因が並列して存在する場合もありますし、直接的な原因の後ろに、問題を誘発する副次的な原因が隠れていることもあります。

問題が発生して対策を策定する際、或いは予防として予め対策を盛り込んでおく際、早合点して原因を絞り過ぎないことが重要です。
以下に掲げる「業務ミスの原因リスト」が、その一助となることを信じています。

①個人に帰属する原因

個人に帰属する原因が、最も多いと思います。
また、発生したトラブルの直接的な原因になっていることがほとんどです。
ですので、ここをよく把握して、対策を立てておくことが非常に重要になってきます。

<個人に帰属する原因リスト>

NO.原因説明
1記入・入力ミス不注意で文字・数字を誤って記入・入力してしまう。
2計算間違い暗算だけでなく、計算機を使っても計算を間違える場合もある。
3日付、カレンダーの誤認例えば、来週や来月のカレンダーを見て、スケジュール組をしてしまった。
4うっかり忘れやらなければならないことを忘れてしまう。
5番号、コードのミス例えば、数字、アルファベットを入れ違いで入力するミス(いわゆる、「テレコ」)。番号やコードはそれ自体に意味がない為、間違いに気づかない
6チェック漏れチェックしたのに間違いに気づかない。或いは、チェックが形骸化している。
7変更・更新ミス変更自体を忘れたり、変更した書類に関連する書類の更新を忘れてしまう。
8口頭による伝達ミスいわゆる「言った言わない」のトラブル。
9書類の取違い、セット間違い書類と書類の付け合わせを間違えるミス。
10間違った手順決められた手順に従って業務を進めていない(業務を端折る)。
11非効率な手順非効率な手順で業務を進めるため、時間がかかり、間違えるリスクも高い。
12初動が遅い初期対応が遅い為、問題が大きくなる。
13初動が不適切初期対応が不適切な為、問題が大きくなる。
14ほったらかし・後回し問題に対する対応を行わない為、解決を難しくしてしまう。
15知識・経験不足知らなかった為、誤った行動をとってしまう。
16大丈夫だろうで進める確証が無いにもかかわらず、業務を進めて、間違える。
17相談しないで突き進む一言相談すれば、間違わずに済んだのに。。。
18業務との相性・適正該当業務への向き不向き。
19申し送り・引継ぎ不足業務を受けた側としては、「そんなの言われていなかった。。。」
20理解力・読解力の不足相手の意図を理解できない
21伝える能力、文章力の不足自分としては伝えたつもりだが、相手に伝わっていなかった。
22優先順位のミス今すぐやるべきことと後回しにするものの判断を誤る
23自分の時間で仕事をする相手が急いでいることを考慮せず、自分のペースで仕事する。
24配慮に欠ける言葉遣い丁寧さを欠いたり、一言足りない言葉遣い(挨拶、謝意)

②職場に関係する原因

職場環境が悪さしているケースです。
個人にミスを起こさせてしまう副次的な原因であることが多いようです。

<職場に関係する原因リスト>

1コミュニケーション不足同僚と会話しない、会話する雰囲気がない、会話する機会(場)がない。
2相談できない相談できる雰囲気出ない、相談する機会(場)もない。
3教育・研修・OJTが足りない着任早々、簡単な説明だけで、実務にほっぽり出される。
4業務マニュアルや手順書、引継書が無い口頭の説明をひたすらメモ書きする方法。

③ツールに関係する原因

ここで言う「ツール」とは、社内のシステムであったり、使用しているアプリケーション、或いはオフィス機器のことを指しています。
昨今、技術の進歩が速いので、ツールの変化に事務所内の運用ルールの改変が付いていけずに、ミスの原因になっていることが散見されます。

<ツールに関係する原因>

1新しいシステム、アプリに習熟していない習熟していない為、時間がかかり、注意するポイントも把握できていない。
2新しいシステム、アプリの操作ミス習熟していない為、間違いを起こしやすい。(入力、更新のミス・漏れ等)
3紙からデジタル(ペーパーレス化)紙の上の作業に慣れている為、画面上だとやりにくい。
4受信メールの見落とし例えば、メールを開いて既読になったため、後でやることを忘れてしまった。
5送信メールの宛先間違い情報漏洩のリスク
6送信メールの添付ファイル間違い情報漏洩のリスク
7メールやり取りによる誤解口頭だけでなく、メールでも誤解は生ずる。
8メールによるフラストレーションメールのやり取りだけに拘泥すると、相手とのコミュニケーションが硬直化し、不満につながることも。

④商品・サービスに関係する原因

取り扱っている商品・サービスに関する知識・経験不足が原因になっています。
また、同じ商品を扱っていても、量が変わることで、リードタイムが影響を受け、問題になることもあります。

<商品・サービスに関係する原因>

1担当する商品・サービスが変わった担当する商品・サービスが変わったことにより、今までのやり方が通用しない(不慣れ)。
2取扱量が変わった(急増した)取扱量が急増したりすると、今までのやり方・時間では対応できないことも。例えば、事前調整が必要とか。
3取扱商品のサイズ、重量が変わった取扱商品の諸元(サイズ、重量、入数等)が変更になっていることを知らない。
4取扱商品・サービスが新しくなった、廃止になった商品・サービスの改廃を知らず、顧客に案内してしまうとか。
5広告、説明資料が不適切(誤解を与える)そもそも、商品・サービスの資料が分かりにく、誤解を与えるものである。


⑤顧客に関係する原因

お客様が私たちに求めてくることは、千差万別です。
顧客A社にしていることを顧客B社にしたからといって、等しく受け入れられるとは限りません。
求めているものの違いに気づかないと、お客様とのトラブルに発展しかねません。

<顧客に関係する原因>

1業界による性格・性質の違い顧客の業界により、カラーが違うこともある。
2顧客による要求の違い顧客により、重視するポイントが異なる(コスト、品質、スピード等)。
3顧客担当者ごとでも重視するポイントが違う人によっても要求は異なる。例えば、前担当者はこうだったから、同じようにやればは、間違いのもと。
4要求されるレスポンスの違いメールだけでいいのか、メールと電話をするべきか?あるいは、都度報告なのか、ある程度まとめて報告を好むのか?等の違い。


⑥環境に関係する原因

これは、私たちを取り巻く環境の変化が、原因になるものです。
大体が、副次的な原因になるでしょう。
環境の変化を察知せず、いつも通りに対応すると問題になったり、環境変化に合わせ自分をアップデートしていかないと、古い認識に足元をすくわれかねません。

<環境に関係する原因>

1法律を知らない・改正されたことを知らない業界に関連する法律とその改正を知らない。
2業界の規則・ルールを知らない業界の不文律(暗黙のルール)を知らないで業務をすると、トラブルのもと。
3社内の規則・ルールを知らない社内の不文律(暗黙のルール)を知らないで業務をすると、トラブルのもと。
4社会の慣習、一般常識法律違反でなくても、社会の慣習、一般常識に背くと、問題になることも。
5雇用形態の多様化全員が正社員とは限りません。
6ジェンダーの認識不足男と女だけではありません。
7国籍の多様化日本人だけではありません。
8天気・季節の変化ビジネスは、天候や季節に左右されます。
9連休、長期の休み自分の会社も顧客企業も、稼働カレンダーが変わります。
10大規模イベントの影響大きなイベント、催し物が開催されると、交通・物流に影響があります。

いかがでしたでしょうか?
まずは、オフィス業務における危険箇所(=問題・トラブルの原因となりうるもの)を把握しておくだけでも、ミス防止の効果があります。
また、新しい業務の手順を策定する際に、「業務ミスの原因リスト」と照合しながら、予めリスクの洗い出しをしておくのもいいと思います。

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